【1・2級土木施工管理技士】盛土の品質管理まとめ
敷均し
①均一な品質の盛土を作るためには、高まきを避け、水平方向に薄く敷き均し、均等に締め固める必要がある。
②敷均し厚さは、盛土の種類、盛土材料の粒度、土質、締固め機械と施工法及び締固め度の条件によって変わる。道路盛土の場合、一般的に路体では一層の敷均し厚さを35~45㎝以下、締固め後の仕上がり厚さを30㎝以下、路床では一層の敷均し厚さを25~35㎝以下、締固め後の仕上がり厚さを20㎝以下としている。
締固め
締固めに際しては、盛土材料の土質、施工箇所、要求される締固め土、施工規模等を考慮した適切な締固め機械を選定する必要がある。締固め作業を行ううえでの留意点は以下の通りである。
①盛土材料の含水比をできるだけ最適含水比に近づけるような処置をする。
②盛土材料の土質に応じて、適切な機種及び重量の締固め機械を選定する。
③施工中の排水処理を十分におこなう。
④運搬機械の走行路は固定せず、切回しを行うことで運搬機械の走行による締固め効果が得られるようにする
⑤盛土のすり付け部や端部は締固めが不十分となりやすいので、本体部とは別に締固め方法を検討する等して、両者の締固め度に差が出ないようにする。
締固め度
締固め度=現場で測定された土の乾燥密度/室内試験で得られる土の最大乾燥密度×100%
盛土材料として望ましい条件
①施工機械のトラフィカビリティーの確保ができること。
②施工性がよく、所定の締固めが行いやすいこと。
③締め固められた土のせん断強度が大きく、圧縮性が小さい(沈下量が少ない)こと。
④浸透性が小さいこと
⑥吸水による膨潤性が低く、所定の締固めが行いやすいこと。
盛土に高含水比の現場発生土を使用する場合
土の含水量の調整方法
ばっ気
気乾して含水比の低下をはかることで、締固めに先立って敷き均したり、放置したり、かき起こしたりして乾燥させる。
トレンチ掘削
切土作業面より下にトレンチ(溝)を掘削し、地下水位を下げることにより、材料の含水比の低下をはかるもの。
散水
材料に散水して含水比を高めるもので、敷き均した後、散水を行う。散水量は、材料の自然含水比と締め固める際の目標とする含水比との差によって求められる。