もぐら@1級土木施工管理技士補

1級土木施工管理技士補の30代社会人。おすすめのアイテムや資格試験や仕事についてぼちぼちと!

職場の人手不足を乗り越えるヒント💡

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【慢性的な人手不足の原因】

どの業界も慢性的な人手不足に悩んでいるのではないでしょうか?年々増える業務に対して明らかに人員が足りない。人手不足による忙しさから体や心を壊してしまう人も多くいます。求められるサービスを維持するだけでもすでに苦しいのが現場です。職場の人手不足の原因はなんでしょうか?

【社会の構造から見る人手不足】

ご存知の通り、わが国は少子高齢化という大きな課題を抱えています。政府統計の総合窓口によると、1995年の8,716万人をピークに、生産年齢人口は減少し続け、2021年現在では7,428万人まで減少。2060年には、4,418万人まで減少すると予想されています。この事から、そもそもの働き手の人数が減少している事が分かります。

【減り続ける人口と過剰なサービス】

統計的に働き手の数が減ってきているのに対して、私たちが消費者として求めるサービスや働き手として求めれるサービスの質や量は大きくなっています。買い物に出れば店員にクレームを言う年配の方々。ささいな不満でもネットのレビューでは辛口なコメントが記述されるなど、現場では提供したサービスの金額に対して釣り合わないようなクレームやありがたいご意見などの対応に人手を割かなければならないケースもよく見られます。極端な例でしたが、誤った解釈で浸透してしまった「お客様は神様」の精神と少子高齢化問題。この2つの絶妙な絡み合いが消費者と労働者よ需要と供給にマッチしない現状があるのでは無いかと思います。

【現状を維持するだけでも限界が来る】

ここ数年、毎年のように日本各地で災害が発生します。被災した地域の災害復旧にあたるのは誰か?そんなことを考えたことはありますか?大きな被災ともなると、被災状況を確認し工事を発注する役所の方々や委託を受けて災害復旧の設計をするコンサル、実際に施工をする建設業者など1つの現場を復旧するだけでも複数の官民組織が関わります。複数の組織がそれなりの人数を出して対応をします。通常行なっているの工事とは別に突然やってきた災害に人員を割く事になるのです。人手不足の業界がギリギリの中でインフラを支えている。それにもいつか限界が来るはずです。新しく何かを作ることが出来なくなり、既存の道路や橋のメンテナンスや災害の復旧だけで人手を使い切ってしまう未来も遠くないはずです。

【どの業界にも当てはまる】

人手不足の例として建設業界の災害復旧を例にあげましたが、これはどの業界でも当てはまる事だと思います。現場でイレギュラーな事が起こるとそれに対応する人員を出すだけで精一杯。通常の業務に手を回せない。そんなことは当然に起こるわけです。

【技術的な継承も不可能になる】

人手不足が招く結果は業務が回らなくなるという事だけではないです。働き手に余裕が無ければ、教育や指導が疎かになり、技術の継承が次の世代になされなくなります。いわゆる氷河期世代が働き手としてぽっかり空いてしまっている組織もあります。本来なら氷河期世代が上の世代から受け継ぐものを下の世代に受け継ぐ。そんな時期でありますが、その世代がそもそも不在。50代から上の世代は管理職的な立場でありながら人手不足のため、管理職を兼ねながら実働しており忙しさから下の世代に教育や指導をできないまま定年を迎えるケースを耳にします。技術を受け継がれなかった20代、30代が出てきてしまうのです。

【人手不足を乗り越えるヒント】

業界や自分の組織という点のみの狭い範囲で考えれば、ヒントは技術の継承、教育や指導にあるのではないでしょうか。そもそも人が入ってこない、入ってもすぐに辞めてしまう。それは何故でしょう。要因は様々です。前述のように働き手不足という社会の構造的な問題、それに起因する長時間労働や過剰サービスの結果の低賃金労働。こうして原因を書き出してみると人が集まらない理由の輪郭が見えてるのではないでしょうか。

【働きやすい職場作り】

結局は働きやすい職場環境の組織に人は集まってきます。働きやすい職場とはなんでしょう?例えば、教育や指導がしっかりとしている事。人手不足の組織はこれがきちんと出来ていない事が多いです。いきなり仕事を任されても説明無しでは困ってしまいますよね。人によっては自分で考えてやれ!と言いたくなるかもしれません。それでも組織が回ることもあるかもしれませんが、働きやすい環境とは言えません。人が離れていくでしょう。しっかりとした教育や指導がなされれば働き手も安心して働く事ができ技術を習得する事ができます。またその技術を次の世代に受け継いでいくサイクルができます。

【人手不足の要因は様々】

働きやすい職場環境とはなんなのか。やり甲斐や給料など個人個人の考え方やライフスタイルによっても当然に違うと思います。組織が人手不足であるのならば、原因を冷静に見ることで逆境を乗り越えるヒントがひらめくのではないでしょうか。案外シンプルな理由なのかもしれません。